2017年11月11日土曜日

省農薬ミカン園と付き合って40年

和歌山県海草郡下津町大窪は標高200mの山腹にあるミカン村である。そこからさらに100mほど登ったところに、和歌山ではめずらしい斜面のミカン園がある。周辺は段々畑のミカン園である。日本の農薬使用が年々増加した1960年代に一人の若者が農薬中毒で死んだ。この事件をきっかけにいろんな変化がこの村にもはじまった。その一つに仲田芳樹という百姓が農薬を減らしたミカン栽培をはじめた。私も同調してこの省農薬ミカン園の病害虫調査を学生達と引き受けた。その集団の名前は農薬ゼミという。あえて省農薬ゼミではなく農薬ゼミと名付けた経緯は忘れたが、農薬を可能な限り減らすことを求める運動の一翼になればと、この40年間もの長きにわたり調査活動を続けて来た。40年もよくぞ続いたものである。開始時のメンバーは定年になっている。もちろん私はとっくに後期高齢者であるが、ミカン山行きは続けている。そこで、今月後半のミカン収穫期に40年間継続を記念した同窓会をミカン山で開催することにした。多くのOBOGが来てくれそうである。ミカン園の木も順次更新する年齢になり、若木も植えられている。この40年の日本の農業農薬を振り返る機会としたい。この園やゼミのことは「京大農薬ゼミ」のホームページを見てください。

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