2014年8月26日火曜日

疑問質問を提示できる学生を

 毎年恒例の集中講義を京大で3日間行った。もうお役目ごめんの年齢だからと思っているが、学生と接してきた半生だから最後まで機会があれば引き受けてもよいかと思っている。まあ今年が最後だろうと思ったので、二つの試みをした。一つはこの3年間続けているフクシマ原発被災者の方にその胸の内、怒りを話してもらう半日である。福島市からの避難者の方のメッセージは充分に学生に届いたようである。その内の一人でも心と体を動かしてくれればよい。もうひとつは、最後の時間に書かせるレポートのやり方を変えた。いつもなら問題を出して回答を聞くのであるが、今年は質問・疑問を最低10個を書かせた。ことばの意味を問うだけのものもあったが、自分の考えを書いた上で質問文を書いているものもあり、読む側としては結構おもしろかった。先生が正解のある問いを出して、講義の中で教えた正解を書かせて点数を付けるのは教育ではないと思っているからこんなレポート時間とした。いろんな講義でやってくれないかと願っている。こんな経験の中から自分で新しい考えを開拓してくれる学生が育てばと思う。

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