2018年1月25日木曜日

iPS細胞データ改ざんへの山中所長の対応は??

1月25日の京都新聞記事によると、iPS細胞研究所の山中所長は「信頼が1日で失われ、申し訳ない」と謝罪した上で、「再発防止のシステム構築や寄付者への説明などで、所長職をしっかり果たしていきたい」と大聴衆を前に宣言したようである。所長職を継続していくことを否定するものではないが、この人の頭の中には監視管理しかないようである。まさに今の京大当局と同じで、監視し管理することが上に立つものの責務と思っているようだ。その前に、先日も書いたが、何故に大学教育のために研究が必要かと考えないのだろうか。大学は教育機関であり、金儲けのための研究組織/株式会社ではない。そのためには、構成員の自由な発想と活動を保証することが最大の任務である。それを否定するかのような、監視と管理が大学にとってもっとも大事と言わんばかりの対応である。ならば、それをかいくぐるデータ改ざんや盗作はますます増えるであろう。とくに「先端科学」などとうそぶく領域では。今の大学の体制がデータ捏造や改ざんを誘発していることに気がつかないとすれば、管理職も研究職も辞任した方がよい。

2018年1月23日火曜日

京大iPS研究所でのデータ改ざんとはずかしい山中所長の対応

寒波襲来の朝、京都新聞の一面は「京大iPS研で論文不正」「助教、データ改ざん」「脳血管モデル研究」「山中氏、辞任も検討」と大見出しだった。なぜこんなことが起こったのだろうか。iPS細胞やエネルギー関連分野などは先端科学などと名乗っているが、本当は金儲けの出来る科学分野ですとはさすがに恥ずかしくて言えないから先端科学などと名付けているだけだと思う。この辺りの連中は教育などは考えてもいないのでは。ある年、大学院生の募集に際して、「皆さん、うちの研究科に来てください。研究テーマはいっぱいあります。お金もいっぱいあります。ただひたすら働いてくれたらよいのです」と宣った。そんな言葉に乗っかって先端科学に入った若き研究者に責任があることを否定はしないが、彼にデータ改ざんまでさせた原因は、もっとも大事な「研究とは」を議論しない先輩教員たちにあるのでは。理化学研究所の女性研究者の捏造事件でも京大出のこの分野の教授が関係していた。今回の事件について、山中研究所長は「実験ノートの管理やチック体制の不備が原因だった」と述べているが、理由はそんなことではないだろう。実験ノートなどは他人がチェックするべきものではなく、研究者本人の責任の下に在ればよいものである。「金をいっぱい出しているのだから、お前は働き、全ては上司の言うとおりにしろ」と言っているようなものである。「先端科学」とは「金で縛り、金儲けのために働かせる研究分野」であり、不正発生の本質的議論もせずに、「管理し、監視すれば不正はなくなる」で乗り切ろうとしているとしか思えない。研究とは監視社会でしかできないのか。どうしょうもない対応の行方を見つめなければ。

2018年1月15日月曜日

脱原発-守田講演会案内

第19回左京フォーラム案内
 守田敏也さんの講演会を開催します。ぜひご参加ください。また、このチラシの拡散を御願いします。


核保有国であるドイツやイタリアなどの先進国は言うに及ばず東アジアでも韓国や台湾など多くの国々が脱原発へと舵を切りつつあります。にも関わらず福島原発事故という史上最大の原発事故を引き起こした日本政府は遮二無二、原発再稼働の道を突き進もうとしています。なぜ、脱原発・再生可能エネルギーへの転換という世界的な潮流に逆行してまで日本は原発に固執し続けるのか?原発・原爆問題に詳しい守田敏也さんにお話しいただきます。


「原発と原爆-なぜ日本は原発を止められないのか?-」

日時:2018年1月28日(日)14:00~17:00
■場所:京都大学文学部 新棟 第3講義室(予定)
■講師:守田敏也さん(フリーライター、左京区在住)

2018年1月12日金曜日

省農薬ミカン園の主の死を悲しむ

年末に急逝された省農薬ミカン園の主の自宅を訪ね、仲間とともに合掌してきた。寂し過ぎる正月である。ミカン山に登り、最後の出荷のミカンを荷造りし、学生達と帰洛した。今年のミカンは今まで以上に美味いと評価され、追加注文ももらったが品切れで多くの方々に断りの電話を入れた。断るのはもっとも難しく、辛い作業であるが、若者たちは懸命に電話に向ったいた。収穫を終え、ミカンの橙色が消えた園は静かでさみしい。
 さて、この1町歩のミカン園を2018年度はどのように維持していけるだろうか。ご遺族と相談しながら、亡き主の思いを繋いでいこうと思っている。明後日の縮小社会研究会でこのミカン園の歴史と意義を話させてもらう。