以下の文章はある学生から要請されて書いたものであるが、今朝(5月14日)の京都新聞を見たら「京大の立て看撤去」の記事があった。昨日のあの土砂降りの中で強制撤去されたという。そこで下記の文章を本ブログにアップすることにした。門川市長の発言も強制撤去行為も信じられないとしか言いようがない。学生諸君、この事件から多くのことを学んでほしい。
京都大学の立て看がなぜダメなのだろう?
5月10日の各紙には、「2007年の条例施行後に約3万件の屋外広告物が撤去・是正された経緯に触れ、大学だけを例外とするわけにはいかない。市民の共有財産である景観を守り、突風で倒れる危険性も考慮しないといけない」と門川市長の談話が掲載された。それならば、なぜ10年以上も京大の立て看を放っておいたのだろう。京大の立て看は去年から現れたものではなく、そこに立て看があるのは普通の景観だと地域住民が認識している事象である。その百万遍交差点から北に行くと何本ものノボリ旗が立っている。直径が40センチもあるコンクリート・ブロックに支柱を立て、ノボリ旗が括られている。5月11日の百万遍から里ノ前交差点までで15本もある。1ケ月ほど前に景観条例関係部署に電話をして、このようなノボリ旗は放置しておいて京大の立て看撤去とはどういう意図なのかと聞いた。このノボリ旗も違法であり、注意勧告を出してはいるが撤去されないとのこと。5月10日にも電話したら、なんども注意するが、担当部署には強制撤去する権限はないから、何度も、何年も言い続けるだけだという。歩道の一部を占拠しているノボリ旗を立てた主はそこの商店である。ならば、商店街組合に対応させたらよいのではと尋ねると、あくまで個別商店のものだから、そのような対応はしないし、個々の勧告の詳細はプライバシー保護のため教えるわけにはいかないと言う。ならば、京大周辺の立て看はそれぞれの団体の所有物であるから、撤去が必要なら、それぞれの団体に言うべきであって、京大という組織は関係ないのではと尋ねると明快な回答はなかった。これが立て看撤去を京大に申し入れた京都市の担当係長とのやりとりである。立て看が接地しているのは公道であり、京大の敷地ではない。立て看が寄りかかっている支点が京大の石垣であるというだけである。なぜ、京都市は京大に撤去を申し込んだのだろうかと不思議である。ひょっとすると、立て看をなんらかの理由で撤去したいと考えた京大執行部が京都市に「撤去勧告を出してくれ」と頼んだのではないのかと疑いたくなる。個々の立て看が条例のどの規定に違反しているのかも明示されてないし、京大も個々の立て看について、違反事項を明示せずに、公道に接地していないものまで、一律に同じ内容の警告文を貼っているだけである。
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