謝罪なき終結などありえない
15回に亘って、京都学園大学のセクハラ事例を取り上げてきた。この問題は学園大学としてはすべて終わったと思っているようである。形式的には、加害教員を懲戒解雇処分にし、彼から出されていた処分取り消しの裁判と、被害学生から出されていた裁判の双方を和解した故に形式的にはすべて解決したということである。たぶん学部長も学長も理事長もセクハラ調査委員長も、そしてすべての教員が何も思い出さないで毎日を過ごしていることだろう。ホツパラの日々だけが問題にしているだけと思っていることだろう。和解が成立する半年くらい前だろうか、被害学生の指導副査の教授に出会ったら、「あなたがやっている問題以外にバイオ環境学部ではトラブルはありません」と宣った。この責任ある現職教授にとって、彼の学生が被害を受け、調査委員会に提訴し、当時進行形の事案が自分とは何の関係もない事柄であり、「あなたがやっている問題」でしかなかったのである。まして、一段落した今日、彼にとっては「そんなことがあったかな」ということだろう。検証-9にも書いたように、バイオ環境学部の責任者たちが被害学生に謝罪しないかぎり、裁判で決着が付いたとはいえ関係なく、大学内の問題は終わらない。だから、どのような言葉で謝罪するかは重要であり、その言葉が何かによって、大学のハラスメント対策の今後の方向性が決まると思うから。
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