2019年4月30日火曜日
平成が終わると大騒ぎの不思議な夜
テレビも新聞も見る気がしない。平成から令和まであと何時間何分だと騒いでいる。「君は昭和xx年、平成XX年には何歳で、何をやっていたのか」と問われてもまったく答えられない。その時に何歳だったのかがまったく分からないから、何をやっていたなど分かるはずがない。生年月日と敗戦だけは元号昭和でも言えるが、それ以外は無理である。昭和でも無理だから、平成年号ではまったく無理である。1950年6月25日に田舎の家で一人でラジオ放送を聞いていた。朝鮮半島で戦争が勃発したという。家の小屋で藁仕事していた父に「戦争がまた始まった」と告げた時の空が梅雨の曇天であったことを覚えている。この頃から筆者の年月はすべて西暦で記憶されている。だから昭和も平成も一度も自分から使ったことはない。だから元号年で言われてもまったくいつのことかわからないが、西暦年で尋ねられたらその年に何をしていたかは簡単に思い出し答えられる。自分にとっては関係ない世界の変化をマスコミや大衆が大騒ぎをしているのが理解できない。天皇の名で国民を何人かも分からないほどに殺したのに、なぜこの男にバンザイをしなければならないのかと子ども心に思ったのだろう。昭和天皇が死んだ翌朝、前日から仕事で上京し、皇居の前の竹橋のホテルに宿泊していた。竹橋付近の砂利の広場には大勢の市民がやって来て、砂利の上に正座し、頭を垂れていた。記録に残したいとカメラを持ち出し、近づき撮影していたら、お巡りが後ろを附いて来た。不審者と思われたのだろう。結構おもしろい写真が撮れた。そんなことを思い出しながら、2019年4月30日という今日があと1時間ほどで終わるだけの夜である。
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