東京新聞 『本音のコラム』 2020.1.15 「京都から変わる」 斎藤美奈子(文芸評論家)
『19日に告示、2月2日投開票の京都市長選から目が離せない。
立候補を決めているのは四選を目指す現職の門川大作市長、弁護士の福山和人氏、市議の村山祥栄氏の三氏。京都では国政与野党相乗り候補と共産党系候補があらそうパターンが続いて来そうで、今回も、門川氏は自民、公明、立憲民主、国民民主、社民の各京都府連が推薦する。京都のことは京都で決めレバいいとはいえ、微妙に白ける。
しかし、今度の市長選では長年の図式が崩れた。共産党とれいわ新撰組の二党が福山氏の推薦を決めたためだ。全国初の共産&れいわの共闘。
どんな候補か調べてみると、福山さんのマニフェスト、巻頭語は京都弁やった。「政治は、一握りの政治家や、財界、大金持ちの人たちの独占物やない。懸命に生きてる99%の市民のためにあるべきや」「ホンマは国がそういう庶民のために頑張らなあかんけどそれを怠けてる。それならせめて京都市が市民のために必死になってやらなあかんと思います」。子育て、若者、高齢者、地域経済など、政策の中身も具体的で予算額や財源まで示されている。
政策の出し方も選挙の戦い方も、新しい風を感じさせる京都方式。中央政界では立憲民主と国民民主が合流するしないでモメているけど、私ら市民は待ったなしだ。そんなことやってる場合ちゃうで。』
0 件のコメント:
コメントを投稿