2018年12月22日土曜日

自衛隊に宛名シールを提供する京都・門川市政のひどさ

12月21日号の週間金曜日に、左京フォーラム運動の仲間の土岐さんが「自衛官募集で京都市が18歳と22歳の宛名シールを提供」と題する記事を投稿されている。詳細はこの記事をお読み願いたいが、この記事に触発されてこの問題の担当部局に電話を入れた。京都市総合企画局情報化推進室情報管理担当(075-222-3215)から聞いたことを記す。
 京都市情報公開・個人情報保護審議会平成30年度第3回会議(平成30119日開催)では以下の審議事項が審議された。会長は同志社大学の尾形健教授、副会長は立命館大学の渡邊千原教授であり、両者ともに法学者らしい。
 当日審議された項目は7つで、その2番目に「自衛官募集に係る適齢者情報の抽出及び情報提供事務」(文化市民局地域自治推進室区政推進担当の議題)があり、これが自衛隊に高校生の名前と住所を知らせることを認めた審議項目らしい。ぜひ審議の中味を知り、この決定の当否を考えたいと要求したところ、担当者から意外な回答があったので、以下に記す。
 『審議議題のまとめは平成311月末に開催される審議会に文案を提出し、審議内容を確定するという。すなわち、審議内容の確定文書は未だないという。しかし、審議された内容の実施時期は、各項によって異なり、宛名シールの提供は平静31年1月に実施される』

と言う。宛名シールの提供は審議内容文書が確定する前に実施されると係官は明言した。

おいおいそれはないだろう

2018年12月20日木曜日

年末大討論ー「あす」へ語ろう ご参加ください


安倍「災」多発の2018年もあと10日。今年を振り返り、来年への対応を考える集いを下記の要領で開催します。気楽にご参加を。♦参加協力費:500

日時 1222(土)14時~17
場所 同志社大学今出川校地・烏丸キャンパス・志高館SK110教室
        (今出川キャンパスの北側、地下鉄今出川駅から約5分)
主催戦争をさせない左京1000人委員会


話題提供は
発題 土岐直彦 ジャーナリスト(元朝日新聞記者)
密約だらけ、日米地位協定の『闇』日本は主権国家か

発題 小川光 元京都ノートルダム女子大学教授(音楽美学)  
 市民運動と理性~理の反逆で無理を封じ道理を取り戻そう    

2018年12月19日水曜日

井崎敦子と草の根プロジェクトという新しい市民の動き

今年を表す漢字は「災」であるという。これを誰がどのように決めたかは知らないが、的確な選定だと思う。マスメディアがそうだそうだと言っているような、広島、岡山、北海道などでの自然災害多発からの選定ではないだろう。この文字を選ばなくとも、全国民は「災」害と言い続けているのだから。この文字の選者の意図は「安倍政治」の酷さを言いたかったに他ならないと思う。国会運営から国会での答弁から、何の外交もしないのに海外出張の多さから、もちろん森友加計問題や今日発表された防衛大綱などなど枚挙に疲れるほどの、法律憲法無視の「災」害を引き起こしたことを言いたかったに違いない。こんな「災」害多発の社会に対して、「災」害のない平和な国づくり、地域づくりをしようという女性が中心を担う動きの出初め式に参加させてもらった。その名が「井崎敦子と草の根プロジェクト」である。すでにホームページも立ち上がっているので、ぜひとも見ていただきたい。京都市は左京区の一隅からの出発である。「災」に立ち向かう草の根の動きにぜひ注目を。

2018年12月1日土曜日

京大は百万遍の立て看よりも病院不法駐車をなんとかせよ

百万遍の立て看問題は一見、当局側の勝ちの状態であり、今日も一枚の立て看もなく、これが門川市長もよろこぶ景観保持というものなのか。そこからバス停を二つ南に下ると京大病院横の東大路である。最近新設した京大病院前停留所を挟んで走行車線は不法駐車の列である。病院内の駐車場が常時満席で入れない車が停車し、1車線を占拠している。365日変わることはない。景観や安全性をふりかざして学生達の力作立て看を強制撤去した京大よ、景観や安全性を大事にするならば、この不法駐車をなんとかしろ。病院を大きくするなら、それに見合った駐車場が必要なことは分かっていただろうに。権威ある京大だから許されると思っての野放しである。火事を出しても近所に謝らず、不法駐車も大学だから大目に見て当然だろうと思っているのだ。

2018年11月28日水曜日

省農薬ミカン園は生残ったー新規就農者との出会い


昨年の1231日の本ブログに「省農薬ミカン栽培者の早すぎる他界」を記した。それから1年が過ぎようとしている。栽培者を失ったミカン園をどのように継続するかと途方に暮れた一時もあった。放棄ミカン園がいっぱいある和歌山の集落内で後継者を探すことは不可能だから、友人知人の伝手を辿っての省農薬ミカン園の栽培農民探しを始めた。なんとか有力な候補者が登場したが、本当に引き継いでくれるだろうかと心配しながらの半年が経過し、その候補者は新規就農者として地域の農家に迎えられ、支えられて省農薬ミカンの栽培を学び、収穫期に入り、はじめて箱詰めし、出荷し、受け取った人達から「よかったね」とのメールが届いている。こんな秋が迎えられるとはと農薬ゼミの学生たちと喜んでいる。昨日まで3日間、老体に鞭打って収穫労働に従事してきた。充分に喜んでもらえるミカンが採れた。多くの消費者がこの1年の激動を支えてくれ、そんなことならと購買者を増やしてくれた。そして、いま、農薬ゼミのメンバーは注文に答えられる発送ができるかと心配している。不足したらどうしょうかと、注文書が到着する度にドキドキしながら対応に追われている。あと1ケ月の新規就農者とそれを支える農薬ゼミの苦労と感謝の日々を見守っていただきたい。

2018年11月12日月曜日

ザ・市民運動家ー憂楽帳(毎日新聞)

こんな記事になるとは思ってもいずに、先日ある会合に呼ばれて話しました。「現場につながる学者人生」という拙著を出版してもらったら、いろんな方が関心を持ってくださり、すこしは世間の話題になっているようです。よろしければ読んでいただけると幸いです。藤原書店発行です。

2018年11月11日日曜日

「折々のことば」に取り上げていただいた

「現場につながる学者人生」という拙著を出版してから、いろんな方が書評や感想を書いてくださり感謝感謝である。ある朝、出版元の藤原書店から電話があり、「折々のことば」担当者から「雑談できないのは、本当にピンチです」を取り上げると連絡があったという。そんな文を書いていたのか、何ページかと尋ね、拙著を開いたら、たしかにこの一文があった。こんな部分をしっかりと読んでいただいたことに感謝であり、数日後の10月15日の朝刊に掲載された。我が家では別の新聞を取っているので、知らなかったが、当日早朝から、各地の友人から電話やメールで「掲載されたよ」、「お前の名前が載っている」と知らせてくれた。身にあまる光栄である。筆者の鷲田さんに礼状をと思いながらまだ書けていない。

2018年10月18日木曜日

東電元副社長曰く「深くおわび」すると。誰に?

東電福島原発を崩壊させ、未曾有の被害を出し続けている惨事の責任を追及され、業務上過失致死傷罪に問われている東電の元会長や社長などの裁判支援/傍聴に参加してきた。10月中に7回の公判という異例の日程である。16日、17日は被告への尋問であるから、大勢の傍聴希望者が集まり、くじ運の悪い小生は引く前から落選気分であった。結果はその通りで、17日の午前の部だけ傍聴できた。被告人質問で「亡くなられた方々や遺族、避難者」へのお詫びを言ったが、頭を下げたのは裁判長の方向で、遺族や避難者が居る傍聴席には顔さえ向けなかったと傍聴者は呆れていた。それから翌日も続く尋問で、「事故の発生は予見できなかった」と抗弁し続け、東電社員が副社長に送ったと陳述している重要なメールさえも見なかったから知らなかったと抗弁し続けた。破廉恥としか言いようのない発言が続き、これが大企業の責任者かと呆れるほどばかりで、自己の位置は何かを認識していないのか、逃げ回っているのか、品性の無さ極まれりである。明日19日も多くの人々が傍聴に参加されるだろう。ひとつ気になることがあった。16日には11席、17日には8席の傍聴席が空いていた。16日には350人が、17日には200人が傍聴券を求めて抽選に参加したのに、難関をくぐって傍聴券を得たものが傍聴しないわけが無い。なぜこんなことが起こったのかと考えるに、東電側に雇われて抽選に参加した輩が、傍聴券を得たが、初手から座ろうとなど思っていず、破って捨てて帰ったのだろう。要は、告訴側への嫌がらせと、満席でないかのように見せることを意図した妨害だろう。いろんな裁判で使われる手法であり、この日の武藤副社長の証言姿勢と符合する東電の品性のなさを見るようだった。

2018年10月5日金曜日

本庶さんのノーベル賞受賞もよいが、大学の教育研究体制の再考を

ノーベル賞の季節になったようで、本庶さんが受賞されたという。同じレストランで時々顔を合わせたが話したこともない。しかし、彼がレストランに入って来た際に、先に昼食を食べていた京大医学部か病院関係者の狼狽ぶりはおもしろかった。タバコを吸いながら昼食後のおしゃべりを楽しんでいた3、4人の白衣の連中が、タバコをもみ消し、残っているコーヒーを飲み干し、本庶さんに深々と頭を下げ、そそくさと飯代を支払って出て行った。なるほど、この人はそれほど偉い人なんだとは思ったが、どんな研究をやっているのかは知らなかった。ノーベル賞に付いてくる金は研究者養成に使うとか。結構なことである。
 それにしても、現在の大学研究者の置かれている研究費状況は最低である。毎年定常的に支給される研究室運営費はほとんどないのに等しいという。競争的研究費が当たらないと、教授一人が自由に使える研究費はわずか30万円という。月にすれば2万円くらい。これではなにもできない。昔は教員が数名いる研究室では校費と称する金が毎年支給され、研究室が独自で金の使用を決定できた。研究室、研究者による自治が認められていた。金額も結構なものだった。そういう金を文科省が統括できるようにし、4人の教員が居ても100万円もない状態にし、研究費は競争的資金を取って来いと言う。国の研究支配である。自治を無くした大学は質の低下を招いている。競争的資金を獲得した研究者や研究題目が科学の進化につながるかといえば、そんなことはない。国家権力に従う研究者と金儲けのできる課題がのさばるだけである。現在の京大を見ていればよく分かる。国家の横暴を批判する動きなどは研究者にはまったくない。従うだけである。そのような構成員の下では学問の自由とか大学の自治ということばは聞いたことがない。だから、現在の学生は「大学自治」とか「学部自治」とか「学問の自由」なんてことを講義や教育の中で聞いたことすらない。
 さて、本庶さんはまだ京大の特別教授の位置やその他の国家機構の位置を持っているようであり、ますます受賞後は増えて行くだろう。今の大学の状況に対して、単に賞金を寄付するだけではなく、国家予算の中での研究費の配分や管理機構に対してもの言う受賞者になっていただきたいものである。京大では多くの受賞者がいるが、そんな機能を果たした受賞者を見たことがないので、楽しみにしていようと思う。

2018年10月1日月曜日

MBSもABCも腐りきったマスコミでしかないのか

台風がすこし遅れてくれたので、9月29日の土岐さんの沖縄問題の講演会は無事終了。得るものが多いお話だった。感謝である。そして台風も京都は雨風ともに弱くで過ぎてくれた。真夜中に沖縄知事選挙の速報は聞いた。玉城氏の当選。沖縄の人々の良識に拍手を。
 翌朝(今朝のこと)起きて、8時ころからテレビで選挙結果の詳細を知りたいと各チャンネルを渡り歩くもこのテーマの放送には出会えなかった。台風関連は重要な課題で、北海道近辺にまだいるのだから仕方がないが、樹木希林さんのお葬式情報に時間の大半をつぶし、10時からの別番組もこのテーマばかり。我が家では関テレ(8チャンネル)と読売(10チャンネル)はほとんど見ない。なぜならマスメディアの一員に相当する資質を有していないからである。政府広報部が経営しているようなものだから。今朝の状態は、毎日(4チャンネル)も朝日(6チャンネル)もその程度のお粗末なマスコミだったようである。安倍政権批判を確固たる信念で貫き通した翁長知事の後継だから、そんな輩の当選など報じられるかと放送界全体が流れて行っているのだろう。土岐さんの講演レジュメの表題「沖縄苦難400年 終わらぬ闘い〜薩摩侵略、琉球王国併合、皇民化、米軍政、辺野古・・」と沖縄に苦難を強いたのはこんな政府におもねるマスメディアの働きが大きいのだろう。台風一過の晴天にホッとする気にもなれない今朝である。

2018年8月25日土曜日

こんなこともありましたー大同生命国際地域研究特別賞受賞

人生とは面白いものです。ある日、知人から「大同生命国際文化基金」から「大同生命地域研究特別賞」がお前に授与されることになったから謹んでいただくようにとの知らせだった。表彰という世界には無縁の人生を送ってきた身には、まさに驚きである。せっかくのご配慮と思い、授賞式に出席し、表彰されてきた。表彰理由は「カザフスタン研究の突破口を開けた」ことらしい。学会にもまったく所属せずに、突然のカザフ詣を始め、大統領特使を私的組織で招待し、大使館をカザフに開設する切っ掛けを作るなどとは普通ではやらないことだから、特別に取り上げていただいたのだろうと思っている。ありがたいことである。爾来28年、カザフ・アラル通いを続けている。多くの方達の支えのお陰で、感謝である。表彰状とともに賞金もいただいたので、この10年以上も続けている「アラルの森プロジェクト」植林活動の資金にさせていただき、現地のNGOにドローンをプレゼントして、植林地の地形や塩類集積状況や植生などの情報を収集してもらおうと思っている。アラル海旧湖底沙漠の空からの風景をお見せできればと思っている。

「現場とつながる学者人生」出版記念講演と懇親会

私の拙書「現場とつながる学者人生ー市民環境運動と共に半世紀」(藤原書店発行)が5月に発行されました。長年の運動仲間である槌田さんと松久さんが呼びかけてくれまして、この本の出版記念講演会と懇親会が8月12日に開かれました。晴れがましいことは苦手ですが、またとない機会ですので、私のことよりも、私の運動仲間同志の懇親ができればと思い開催をお願いしました。講演会は180人、懇親会は120人ほどの参加と聞いています。大学関係者には知らせずに、市民運動仲間の交流会ができればと。もうひとつは、フクシマの避難者の方達が新しい仲間を作ってもらえればと。それにしては時期が悪いと多くの人から叱られました。ちょうどお盆休みであり、帰郷する人も多く、またフクシマの子供達の保養キャンプが各地で開催される時期でもありましたので参加できないと連絡が多く寄せられました。昔の運動仲間と10年、20年ぶりに会えてよかった方も多くおられたようです。皆さんの口伝えで、この本が多くの方に読まれればと願っています。講演会の模様はNETでも配信されているようです。



2018年6月21日木曜日

6月23日には市民研の講演会へ

6月23日(土)の午後2時から同志社大学で講演会を開催します。ぜひご参加ください。
これからの我が国の農業と農村はどうなるのかと心配している方々と考える機会です。
講師は塩見直紀さんです。お待ちしています。

2018年5月16日水曜日

京大立て看、今度は警察に頼むのか

「撤去の立て看板 持ち出し再設置」、「厳正な対処検討」「被害届提出へ」
防犯カメラをチェックして、大学が撤去した学生の立て看を運び出して再設置したことを確認したという。そして被害届を警察に出して刑事事件とするという。もはや教育機関の資質を喪失したとしかいえない。公道上に置いているノボリ旗を京都市は撤去できないというのに、京大はなぜ無断で撤去できるのだろうか。仮に撤去できるとしても、設置者(学生)と十分な話し合いをした後でことだろう。まして、公道上のものも、京大敷地内のものも、区別することなく強制撤去できるとした京大当局の責任者には説明責任があるだろう。大学当局という一般名詞ではなく、役職と氏名を名乗って説明しなければと思うのだが。記事の中で、京大職員と呼ばれている人たちにはなんの権限もないだろう。京大当局よ、肉声で学生達に話しかけるべきではないのかな。

2018年5月15日火曜日

京大立て看騒動/構内の立て看も撤去されていた。きれい好きの京大!?

立て看が撤去されたと京都新聞の朝刊で読んだので、事務所に行く途中で今出川を通ってみた。理学部入り口の生け垣(構内)に立てかけてあった農薬ゼミの立て看も撤去されていた。京都市の景観条例とは関係ない個所であるが、これを機会に立て看はすべてなくすだけの行為だったようである。やはり、京都市景観条例を利用しての学内掃除であった。しかも、現執行部は学生に対して肉声で説明することは一切しないままである。張り紙で通達を出せばよいと思っている。時計台を頂点とする株式会社であり、もはや教育機関としては失格である。喋り合うことが教育の土台であることを忘れた者は大学という教育機関に居る資格はないだろう。

2018年5月14日月曜日

京大の立て看強制撤去事件に思う


以下の文章はある学生から要請されて書いたものであるが、今朝(5月14日)の京都新聞を見たら「京大の立て看撤去」の記事があった。昨日のあの土砂降りの中で強制撤去されたという。そこで下記の文章を本ブログにアップすることにした。門川市長の発言も強制撤去行為も信じられないとしか言いようがない。学生諸君、この事件から多くのことを学んでほしい。

京都大学の立て看がなぜダメなのだろう?

 5月10日の各紙には、「2007年の条例施行後に約3万件の屋外広告物が撤去・是正された経緯に触れ、大学だけを例外とするわけにはいかない。市民の共有財産である景観を守り、突風で倒れる危険性も考慮しないといけない」と門川市長の談話が掲載された。それならば、なぜ10年以上も京大の立て看を放っておいたのだろう。京大の立て看は去年から現れたものではなく、そこに立て看があるのは普通の景観だと地域住民が認識している事象である。その百万遍交差点から北に行くと何本ものノボリ旗が立っている。直径が40センチもあるコンクリート・ブロックに支柱を立て、ノボリ旗が括られている。511日の百万遍から里ノ前交差点までで15本もある。1ケ月ほど前に景観条例関係部署に電話をして、このようなノボリ旗は放置しておいて京大の立て看撤去とはどういう意図なのかと聞いた。このノボリ旗も違法であり、注意勧告を出してはいるが撤去されないとのこと。510日にも電話したら、なんども注意するが、担当部署には強制撤去する権限はないから、何度も、何年も言い続けるだけだという。歩道の一部を占拠しているノボリ旗を立てた主はそこの商店である。ならば、商店街組合に対応させたらよいのではと尋ねると、あくまで個別商店のものだから、そのような対応はしないし、個々の勧告の詳細はプライバシー保護のため教えるわけにはいかないと言う。ならば、京大周辺の立て看はそれぞれの団体の所有物であるから、撤去が必要なら、それぞれの団体に言うべきであって、京大という組織は関係ないのではと尋ねると明快な回答はなかった。これが立て看撤去を京大に申し入れた京都市の担当係長とのやりとりである。立て看が接地しているのは公道であり、京大の敷地ではない。立て看が寄りかかっている支点が京大の石垣であるというだけである。なぜ、京都市は京大に撤去を申し込んだのだろうかと不思議である。ひょっとすると、立て看をなんらかの理由で撤去したいと考えた京大執行部が京都市に「撤去勧告を出してくれ」と頼んだのではないのかと疑いたくなる。個々の立て看が条例のどの規定に違反しているのかも明示されてないし、京大も個々の立て看について、違反事項を明示せずに、公道に接地していないものまで、一律に同じ内容の警告文を貼っているだけである。

2018年5月13日日曜日

こんな本を出版しました。



こんな本を出版しました。読んで頂ければ幸いです。

   「現場とつながる学者人生 〔市民環境運動と共に半世紀〕
                 石田紀郎著、藤原書店出版」
出版社からの紹介文から。
「省農薬ミカン、合成洗剤、琵琶湖汚染、アラル海消滅、フクシマ……
農薬の害と植物の病気に苦しむ農家とと
もに省農薬ミカンづくりと被害者裁判に取り組み、「表面のきれいなもの、大きさの画一なもの」を求める消費者の意識から変えようと生協を立ち上げた京大教授がいる。琵琶湖畔に生まれ、琵琶湖汚染、アラル海消滅問題に関わり続ける。常に「下流から」の目線で、大学に身をおき、現場に寄り添う――公害、環境と社会の問題に取り組み続ける半生記 」                           

2018年5月6日日曜日

連休明けに何が起こるかと

京都府知事選の投票日は4月8日であり、残念ながら敗北したが、8万票差まで詰め寄る大健闘であった。いままでの共産党だけの候補者ではなしえなかった闘いが市民運動との連帯連携でできた。西脇陣営の祝勝イベントの万歳風景の第2列に野党の国会議員が並んで両手を挙げている様は、祝勝ではなく縮小する惨めさを自演しているようだった。国政と自治体選挙は違うと言い訳する前原や山ノ井や泉の顔が見えた。さて朝鮮半島をめぐる動きの真意と真相を筆者にはまだまだ理解できないが、大きな動きになるのだろうか。昨日は南西諸島をめぐる自衛隊の軍隊仕様の現実を講演会で勉強してきた。戦争法や改憲は我が国の平和主義を根底から崩壊させるものであり、その最先端を南西諸島での自衛隊という軍隊の軍事行動として把握しなければと思う。連休明けの政治の動きに一層の注意と身構えをと思う。

2018年4月1日日曜日

京都府民をバカにしている西脇候補の公約広告

4月1日付けの京都新聞に「活力ある京都をつくる会」が広告を出し、西脇隆俊候補の公約を掲載した。なんとも恥ずかしい代物である。公約は「安心、いきいき、京都力」の3部からなっているが。中味はまったくない。小学生の宿題の答えとしてこれを出したら、先生からは「ところで西脇くんは何をやるの。これでは宿題の回答にはならないよ」と言われるだろう。
例えば「安心」の部では、1)防災・減災対策の強化という項目を立てているが、中味は強固な危機管理体制の構築による安心、水害からの安心、大震災・大災害からの安心とある。一体何を西脇くんやるの?。特性を活かした地域・農林水産業の振興の項目では、いきいきとした暮らしを守る、いきいきとしたまちづくり、いきいきとした観光、いきいきとした農林水産業と書いている。何のことじゃ西脇くんと先生は怒鳴るだろう。これが、東大、国交省、復興庁を歴任した人物の公約だという。要は西脇にはやること、やらねばならない具体的な事項はないということである。ぜひともこの広告を読んで、京都府民よ、バカにするなと怒ってください。しかし待てよ、「強固な危機管理体制の構築」とあるから、復興庁で彼がやってきた、放射能汚染がとんでもない状況にある地域へと住民帰還を強制した危機管理はしっかりやるということか。安倍政治・復興庁の経験は活きているいるらしい。

2018年3月26日月曜日

西脇候補の原発政策ー「事故が起これば」を利用するだけの公約

今朝の京都新聞に知事選候補者の「私の公約」が掲載されている。じっくりと読まれれば実に面白い。そのうちでも「若狭湾の原発対応」の項目は西脇候補ならではの公約である。「何よりも住民の安全を確保するとして、1)放射能拡散予測機能の強化、2)広域避難路の整備をあげ、続いて避難施設の強化、拠点病院の設備整備、避難訓練の実施を国や市町村に言って行く」とある。すべて開発投資の名目に原発事故を利用しているだけである。放射能に汚染された地域に戻れなくなった人々への対応はまったくない。すなわち、福島で西脇が先頭に立って強制してきた、20ミリシーベルトという非常時基準をいつまでも解除せずに、避難区域を順次解除して避難者を強制的に帰還させる政策を事故前から告知しておくというものである。こんなに怖い原発事故を利用して、道路や施設に開発費を付けてやるよと言っているだけ。1)にいたっては何の意味があるのだろう。予測機能の強化は住民の安全確保に何の意味があるのかと問いたい。如何にも逃げる方向を間違わないようにするかも知れないが、事故が起これば、逃げることができない家や田畑山林は死んでしまうことを福島で十分知ったのではないのか。原発事故を利用して、開発に税金を使えるようにするという人物に知事になってほしくない。福島で自分がやってきた行政的措置への反省を述べないで、「何よりも住民の安全を確保する」とはどういうことですか。

2018年3月25日日曜日

京都駅前の街頭演説に参加ー駅前が人で埋まる

京都駅前に京都タワーがあり、その前で候補者の街宣があった。昨日は共産党の小池書記長が応援にやってきて、駅前で候補者とともに演説するというので、福山の支持団体である「つなぐ京都」としても一言あいさつがいるだろうというので参加し、演説する羽目となった。駅前広場が埋め尽くされるほどの聴衆の前で4分ほど挨拶をした。この位置から西に100メーターの所には関西電力京都本社がある。毎週の金曜日の夕方には原発再可動反対、原発廃止をもとめて多くの人が集う。通称「キンカン行動」である。もう6年以上も続く運動である。途切れることなく、皆出席の人々もいる。京都の市民運動の歴史の中でも特筆するべき行動である。私は金曜日の夜は農薬ゼミがあり、なかなか参加できないでいる。キンカンメンバーも沢山参加した街頭演説で福山は原発再可動反対、すべての原発を廃炉にしたいと訴えた。この場所で以前から街頭演説をやった経験のあるベテランが「これほど集まった街宣は初めてだ」と教えてくれた。
  今回の知事選の争点のひとつは原発をどうするかである。もう一人の立候補者は復興庁の事務方トップとして、福島の人々に帰還せよと強制してきたからだろうか、原発のことにはまったく触れないらしい。そういえば、彼の政策チラシには、再生エネルギーのことなどほとんど知らないくせに、それだけを書いて、原発のゲの字もない。自らやってきたことを隠したいのだろうか。放射能に追われて彷徨い続けている福島の人々に謝ることばもない。福井県の原発で事故が起こり、京都や滋賀が放射能に汚染されても、なんの対策も取らずに自分の地位だけを守るだろう。こんな腐った人物を知事にしてはいけない。

2018年3月21日水曜日

街頭演説という経験ー福山和人さんの応援で

早咲きサクラが満開なのに、ふたたび寒波襲来である。京都府知事選挙の公示日まで2日しかないので、きわめて苦手な活動であるが、街頭演説に参加し、喋らしてもらった。これでは支援者が増えると思えない話ししかできなかったが、福山和人という名前だけでも覚えてもらえたら結構と思うと楽である。対立候補である西脇はほとんど表に出て来ないようであり、宣伝車もめったに見ない。もう勝利したと思っているのだろうか。復興庁の事務方トップとして、避難者に強制的に故郷へ帰れと言ってきた人物である。除染ができたという理由のようであるが、福島の市町村の除染率をみると各市町村の全面積の数パーセント程度である。そんな所に子供を連れて帰れる訳がない。安倍政権に強要されたと言うのかもしれないが、非人道的行為であることは確かだろう。そんな人物を京都府のトップにすることはないと街頭で訴えた。明日が告示日だから、もう街頭に立つことはないだろうが、京都の明日のために有権者が真剣に考えて投票に行ってもらいたいものである。

2018年3月16日金曜日

「避難する権利」が認められた判決

「避難する権利」を求めて提訴した福島県や周辺地域からの京都への避難者による民事裁判の判決が3月15日に京都地裁でくだされた。福島原発の事故は想定できたものであり、津波被害は予見できたものと断定した判決は、自主避難も「合理性」があると判断した。裁判支援をしてきた市民の一人としてホットした一日だった。裁判所が避難者への人道的視点を大事にした判決である。

西田昌司議員のはずかしさ

野党が出席しない委員会の風景が写っているテレビ番組を見た。公文書改ざん問題を追及するのは西田議員である。安倍に向っては丁寧かつ中味のない質問を猫なで声で発している。安倍も空疎な返事を、真摯なとか丁寧とかを織り交ぜて返している。次の質問は官僚に向って発せられた時には、見下し、恫喝する中味のない怒鳴りである。これが京都選出の参議院議員である。京都府民よ、もうすこしマシな議員を選ぼうよ。

2018年3月11日日曜日

西田昌司という国会議員のお粗末さ、情けなさ


佐川国税庁長官が辞任した。3月11日の朝、関西テレビの報道番組を見ていたら、西田という代議士が出ていた。したり顔でしゃべっている。そう言えば、この顔を京都市内で見たことがあるなと、ネットで調べてみたら、ずいぶん偉い人のようである。彼の公式ブログを見ると、「自民党・三木亨先生が冒頭、『本当に森友を大きな問題だと考えここでいろんなことを明らかにしたいと考えるのなら、是非ともこの場に戻っていただきこの委員会の場で聞いていただきたい。』そう発言する場面もありました。ただただ静かな時間だけが流れた予算委員会・・・
『国会が空転すると3億円の税金が無駄になると言われています』そんなつぶやきも見かけました・・・これが本当ならばとても残念ですね。」とある。これが国会議員の公式プログというものらしい。なんといううすっぺらさか。
 森友問題に端を発し、佐川が辞職し、公文書が書き換えられたことまでやっと辿り着いた。どれほどの国民の動きがあったのか。小生が関係する左京フォーラムは問題を最初に取り上げた木村市会議員の講演会を開催し、学習してきた。テレビ番組の中でも、意味不明の発言と如何にも自分はまっとうな対応をしていたかのような口ぶりだけ。西田はこの問題の疑惑解明に何をしたのかは一言もない。それはそうだろう、真剣に取り組んでいたら、こんなおちゃらけブログを書くまいに。国政を馬鹿にする議員は要らない。京都府民よ、こんな議員に何億もの金を使っていることを反省しよう。国会の空転の方が、よほど国民府民には有益であることを知らしめよう。


2018年3月8日木曜日

「次世代も住める街へ〜安倍9条改憲No!やましな」結成される、皆さん参加を

 このブログ「ホッパラの日々」のホッパラとは山科の地名である。めずらし名前だから、大抵の人はすぐに覚えてくれる。その山科に住んで50年。でも、仕事と活動は左京区が中心であったから、山科の人と何かの運動を山科で立ち上げることはなかった。昨夜、表題の市民団体の立ち上げ集会が開かれ、参加し、多くの方と知り合った。歳をとってくれば活動範囲が狭くなるのは当然の現象だが、その分だけ活動が濃密になればよい。どんなことができるのか不明だが、この運動に参加して生きたいと思った昨夜でした。
          

2018年3月6日火曜日

京都府知事戦への決意:避難者を難民にした知事は要りません


京都は春の嵐が来る前に「知事選」の嵐が実質的に始まりました。
現在までに出馬を表明しているのは、西脇隆俊(前復興庁事務次官)と福山和人(弁護士)の2名です。
西脇は自公希望民進が支持し、その上に山田現知事と門川市長がポスターを並べて貼るほどの支持で始めました。
 それに対して、福山は一人で決意を述べる記者会見をし、その後に市民運動からの推薦で活動を始めました。今日、皆さんに報告とお願いをしますのは、小生が、福山の支持母体である「つなぐ京都」結成の呼びかけ人となって知事選に関わりはじめたことです。
 フクシマの避難者を難民状態にしておきながら、とても帰還できない地域に子供も一緒に帰還しろと言い続けてきた人物を、京都府知事にしなければならないのでしょうか。それなのに、知事候補になるや、原発は国策の事項だから、京都府知事にはなんとも言えないと宣っている人物である。ダメな官僚の典型です。それなのに希望や民進、立憲民主までもが相乗りするのでしょうか。自公が取る利権の端にすがりつきたいのでしょう。
 3.11以降、京都では「オール京都」で「バイバイ原発・きょうと」を円山公園で毎年開催し、今年も11日の日曜日に開催します。この集会に、自公や希望民進は国会議員も府会市会議員のだれも参加しません。よほど、関電関係のしばりがあるのでしょう。そのような者たちが群がる西脇に京都府知事になってもらいたくないとの思いもあり、「つなぐ京都」を結成し、動き始めました。
 フクシマを忘れないことは、これからの我が京都、我が国の進める政策の基本です。福井の高浜原発から福井県庁までの距離よりも京都府庁までの距離の方がはるかに短いのです。京都は原発立地自治体です。原発ゼロ政策は当然ですが、原発以外の福山の政策にも関心を寄せてください。

2018年2月25日日曜日

「つなぐ京都」結成のよびかけ人になる

まもなく京都府知事選挙が始まります。自民公明希望に民進と既成政党はまたまた中央の官僚あがりを知事候補に持ち出した。復興庁の事務次官あがり。放射能汚染のまっただ中へと子どもまで帰還せよと非人道的な政策を押し付けてきた人物をなぜ京都府の知事にするのか。野党はしっぽを振って自民公明にすり寄っている。京都は京都の自治を大事にする知事が欲しいのであって、中央とのパイプのための知事選ではあるまいに。
 市民は冷静に考えよう。これからの京都、これからの日本を。そこで筆者も決意した。
「つなぐ京都」という集まりの結成に参加し、呼びかけ人のひとりになることを。福山和人という弁護士が立候補したいという。しっかりした人物で、現在の政治状況に危機を感じて立ち上がった。それなら一市民としてもほっとくわけにはいかないと。このあと何度も知事選に関係できる年ではないから。
 政治の基は自治である。地方の自治や大学の自治や地域の自治を踏みにじっている安倍政権への反撃をしなければ。「つなぐ京都」の活動に注目してください。一緒にやりましょう。これから順次、いろんな活動プログラムを提示していきます。

2018年2月17日土曜日

「難民」を造った人は要りません

いよいよ京都府知事選が始まったようです。昨日の朝に添付のようなポスターが我が家の前に張り出された。山田知事と門川市長が応援団のようです。候補者はもと復興庁の事務次官というえらい人で、京都に縁はあるが、東京エリート街道だけしか知らない人らしい。だれのための復興をやってきた人でしょうか。


「難民」支える府政に

 多くの方々が福島原発事故による放射能汚染をおそれ、着の身着のままで京都など各地へ避難し、生活を続けておられます。福島に残った父親と離れて暮らす母子避難や、シングルマザーなど、二重生活、貧困などさまざまな事情で、苦しい生活を強いられています 自主避難者は、まさに「難民」です。政府・東電による原発事故が生み出したもので、「自己責任」などではありません。それにもかかわらず復興庁は昨年3月に自主避難者への住宅支援を打ち切り、福島県内の避難指示区域を一部解除し、避難者に帰還を促しています。年間1ミリシーベルト以下とされてきた被ばく線量の基準を、子どもまで含めて年間20ミリシーベルトにまで引き上げ、除染も道半ばの状況で、安心して子どもを連れ帰れると思っているのでしょうか。

 京都訴訟を支援していますが、多くの原告の方が苦しい避難生活を強いられ、国の支援打ち切り方針が追い打ちをかけています。自主避難者を切り捨ててきたトップ官僚を府知事にしてはなりません。被災者に寄り添い、原発ゼロをめざす府政に変えることが必要です。

2018年2月15日木曜日

前原誠司氏の非凡 白井 聡さんのことば

2017年10月7日の本ブログに「京都2区には前原誠司は要りません」と書いたところ、こんな片隅のブログに1日で600回を越えるアクセスがあった。そして、2017年11月8日に「前原が希望の党に入党申請したという」を書いた。筆者の稚拙な文章では「要りません」の本質を十分に論じられなかったが、2018年2月14日の京都新聞に京都精華大学の白井聡さんが「現代のことば」欄に「前原誠司氏の非凡」と題する文章を書いておられる。さすがに白井さんである。小生の稚拙な文章を読んでイライラした人には、ぜひ白井さんの「現代のことば」を読んでいただき、「京都2区には前原誠司は要りません」を理解してもらいたい。

2018年1月25日木曜日

iPS細胞データ改ざんへの山中所長の対応は??

1月25日の京都新聞記事によると、iPS細胞研究所の山中所長は「信頼が1日で失われ、申し訳ない」と謝罪した上で、「再発防止のシステム構築や寄付者への説明などで、所長職をしっかり果たしていきたい」と大聴衆を前に宣言したようである。所長職を継続していくことを否定するものではないが、この人の頭の中には監視管理しかないようである。まさに今の京大当局と同じで、監視し管理することが上に立つものの責務と思っているようだ。その前に、先日も書いたが、何故に大学教育のために研究が必要かと考えないのだろうか。大学は教育機関であり、金儲けのための研究組織/株式会社ではない。そのためには、構成員の自由な発想と活動を保証することが最大の任務である。それを否定するかのような、監視と管理が大学にとってもっとも大事と言わんばかりの対応である。ならば、それをかいくぐるデータ改ざんや盗作はますます増えるであろう。とくに「先端科学」などとうそぶく領域では。今の大学の体制がデータ捏造や改ざんを誘発していることに気がつかないとすれば、管理職も研究職も辞任した方がよい。

2018年1月23日火曜日

京大iPS研究所でのデータ改ざんとはずかしい山中所長の対応

寒波襲来の朝、京都新聞の一面は「京大iPS研で論文不正」「助教、データ改ざん」「脳血管モデル研究」「山中氏、辞任も検討」と大見出しだった。なぜこんなことが起こったのだろうか。iPS細胞やエネルギー関連分野などは先端科学などと名乗っているが、本当は金儲けの出来る科学分野ですとはさすがに恥ずかしくて言えないから先端科学などと名付けているだけだと思う。この辺りの連中は教育などは考えてもいないのでは。ある年、大学院生の募集に際して、「皆さん、うちの研究科に来てください。研究テーマはいっぱいあります。お金もいっぱいあります。ただひたすら働いてくれたらよいのです」と宣った。そんな言葉に乗っかって先端科学に入った若き研究者に責任があることを否定はしないが、彼にデータ改ざんまでさせた原因は、もっとも大事な「研究とは」を議論しない先輩教員たちにあるのでは。理化学研究所の女性研究者の捏造事件でも京大出のこの分野の教授が関係していた。今回の事件について、山中研究所長は「実験ノートの管理やチック体制の不備が原因だった」と述べているが、理由はそんなことではないだろう。実験ノートなどは他人がチェックするべきものではなく、研究者本人の責任の下に在ればよいものである。「金をいっぱい出しているのだから、お前は働き、全ては上司の言うとおりにしろ」と言っているようなものである。「先端科学」とは「金で縛り、金儲けのために働かせる研究分野」であり、不正発生の本質的議論もせずに、「管理し、監視すれば不正はなくなる」で乗り切ろうとしているとしか思えない。研究とは監視社会でしかできないのか。どうしょうもない対応の行方を見つめなければ。

2018年1月15日月曜日

脱原発-守田講演会案内

第19回左京フォーラム案内
 守田敏也さんの講演会を開催します。ぜひご参加ください。また、このチラシの拡散を御願いします。


核保有国であるドイツやイタリアなどの先進国は言うに及ばず東アジアでも韓国や台湾など多くの国々が脱原発へと舵を切りつつあります。にも関わらず福島原発事故という史上最大の原発事故を引き起こした日本政府は遮二無二、原発再稼働の道を突き進もうとしています。なぜ、脱原発・再生可能エネルギーへの転換という世界的な潮流に逆行してまで日本は原発に固執し続けるのか?原発・原爆問題に詳しい守田敏也さんにお話しいただきます。


「原発と原爆-なぜ日本は原発を止められないのか?-」

日時:2018年1月28日(日)14:00~17:00
■場所:京都大学文学部 新棟 第3講義室(予定)
■講師:守田敏也さん(フリーライター、左京区在住)

2018年1月12日金曜日

省農薬ミカン園の主の死を悲しむ

年末に急逝された省農薬ミカン園の主の自宅を訪ね、仲間とともに合掌してきた。寂し過ぎる正月である。ミカン山に登り、最後の出荷のミカンを荷造りし、学生達と帰洛した。今年のミカンは今まで以上に美味いと評価され、追加注文ももらったが品切れで多くの方々に断りの電話を入れた。断るのはもっとも難しく、辛い作業であるが、若者たちは懸命に電話に向ったいた。収穫を終え、ミカンの橙色が消えた園は静かでさみしい。
 さて、この1町歩のミカン園を2018年度はどのように維持していけるだろうか。ご遺族と相談しながら、亡き主の思いを繋いでいこうと思っている。明後日の縮小社会研究会でこのミカン園の歴史と意義を話させてもらう。